「火災保険」と聞くと、多くの方はその名称から「火災のときに使う保険」というイメージをもってしまいがちです。
しかし、実は「火災保険」は火災以外にも雨や風、雪、雷といった自然災害で受けた被害についても適用の対象となるケースがあります。
「暴風で屋根瓦が飛ばされて雨漏りが発生してしまった。放っておくわけにはいかないから自腹で修理代を支払って直そう...」と、諦めてしまう前に手元の保険契約書を確認してみてください。
もしかしたら実質負担0円で自宅を修理することができるかもしれません。
実際に「火災保険」で自宅を修理した事例を参考にその有用性についてまとめました。
ー「火災保険」に加入していれば自然災害で家が損害を受けた場合に保険金をもらって修理することができるー
もちろん契約内容や損害状況によっては火災保険が適用されないケー スもありますが、ほとんどの火災保険は「風災補償」という自然災害で受けた被害に対する補償もセットになっています。
きちんと手続きさえ行えば、たいていの場合は保険の適用を受けることができるといわれています。
それでは実際にどんな自然災害被害が火災保険の適用対象となるのでしょうか?
5月から7月にかけて増える自然災害に絞って実例を見ていきいきます。
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千葉県柏市にお住まいの太田卓三さん(仮名)宅は3年前に暴風の被害を受けました。
瓦屋根の一部が地面に落ち、雨どいも一部が破損して屋根から宙ぶらりん状態になってしまいました。
被害を受ける3年ほど前に火災保険の契約内容を見直していたこともあり、「火災保険が自然災害にも適用できる」ことを知っていた太田さんは、 屋根と雨どいを修理した後、保険会社に連絡。
受けた被害の状況が分かる写真を提出してからしばらくした後、保険会社から保険金が振り込まれました。
「屋根瓦と雨どいの修理で約25万円かかりました。保険を申請した結果、 全額を保険金で賄うことができました。
大きな金額ではないものの、こういう事態に備えて貯蓄しているわけではないので、やはり自己資金を使うよりも保険が利用できるのであればその方がいいですね」
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次にご紹介するのは、東京都大田区にお住いの山西哲治さん(仮名) の事例です。
山西さん宅は今から5年前の夏に落雷による被害を受けました。
幸い、 火災が発生するようなことはありませんでしたが、落雷の影響でテレビや 冷蔵庫、エアコンなどの家電類一式がすべて故障してしまいました。
最初は修理することも考えたそうですが、数が多かったこともあり、ヘたに修理すると買い替えるよりも費用がかかることが分かったため、思い 切ってすべての家電をまとめて買い替えることにしました。
買い替えにかかった費用は総額45万円でした。
山西さんはこの時点では火災保険が落雷被害にも適用されるということ を知りませんでした(契約時に話を聞いた記憶もなかったそうです)。
1年ほど経った後、たまたま近所の知り合いが山西さんと同じタイミングで受けた雨漏り被害で駄目になった家電を火災保険を使って修理したと いう話を聞き、「もしかしたら、うちも保険金が下りるのでは」と考え、保険会社に問い合わせました。
「時間も経っていたしダメもとで問い合わせました。すると、うちは家財も含めて補償を付けているので保険金が下りるということでした。
買い替え のためにたまたま壊れた家電を撮影していたことも功を奏しました。結果、 1年以上経って買い替えにかかった費用が全額戻ってきました」
山西さんのケースは事故発生から1年が経過してからの保険申請でしたが、問題なく保険の適用を受けることができました。
実は、家が自然災害の被害を受けた場合は、被害を受けた直後でなくても被害を受けた日から3年以内であれば保険の適用を受けることができ る可能性があります。
「当時は保険が適用されるなんて知らなかった」
「ばたばたしていて保険を申請する暇がなかった」
さまざまな事情で保険金を受け取らないまま過ごしてしまっている方もおられるかと思いますが、諦めないでください。
今から間に合うのであれ ば必ず保険金の申請をしてください。
「火災保険」は万能の保険です。 皆さんももしもの場合に備えていまのうちに契約内容の確認をしてみた方がいいかもしれません。
◆『住生活新聞』2021年5月号(059号)より
過去に自然災害の被害を受けたことがあったり、書類を見ても契約内容がよく分からないという方は、ぜひ一度「ミヤハウグループ」へご相談ください。
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