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今ならまだ間に合う!梅雨の大雨に備えた水災対策


火災保険は火災のときにしか利用できない―― そう思い込んでしまっている方は意外と多いのではないでしょうか? しかし、実は火災保険ほど万能の保険は他にありません。というのも、 火災保険は火災だけでなく大雪や豪雨といった自然災害による被害も補償してくれるからです。 今回は、梅雨の時期の雨のトラブルで火災保険を利用した事例を取材しました。 皆さんは梅雨に対してどんなイメージをお持ちでしょうか? おそらく多くの方は、しとしととした雨が止むことなく1日中降り続く、といった イメージを抱かれているのではないでしょうか。 夏の豪雨のような印象を持っているという方はあまりいないかと思います。 しかし、実際は大雨も結構降ります。ときには積乱雲が集まって大型の雲群が発生し、 激しい雨を降らすこともあります。 中には梅雨の短期集中豪雨で、自宅が被害を受けたという方もおられるのではないでしょうか。 本当に困ったものです。

さて、問題はここからです。大雨が降るのは仕方のないことですし、 被害を防ぐのにも限界があります。 大切なのは、大雨やそれに伴う洪水、土砂崩れなどにより被害を受けた場合に、 どのように対処するかです。特に頭が痛いのが、破損個所の修理にかかる費用をどうするかです。 十分な貯蓄があれば良いですが、いつ来るか分からない自然災害に備えて貯蓄をしているという ご家庭はおそらくほとんどないと思います。 大雨や豪雨などの自然災害で生じた損害は、総称して「水災」と呼ばれます。 「家が浸水して家財が水浸しになった」 「畳がびしょびしょになって使い物にならなくなった」 というようなケースは、すべて水災被害になります。

皆さんは、もし記録的な豪雨が発生し、ご自宅が被害を受けた場合、 その修理に何百万円もかかると言われたらどうされますか? 金額が数万、数十万円程度で済むなのなら対処のしようはあるでしょう。 しかし、百万円を超える費用が必要な場合、 すぐにそれを工面できるとは限りません。 そんなときこそぜひ火災保険を利用してください。 なぜ水災なのに火災保険なのか、と思う方もおられるかと思いますが、 は火災保険には基本的に水災補償と呼ばれる補償が標準で付けられています。 もちろん中には例外もありますが、 それはかなりレアなケースです。

つまり、台風や暴風雨、豪雨による洪水、土砂崩れ、高潮などで 自宅がなにかしらの損害を受けた場合、火災保険でその修理費用を賄うことができるのです。 契約内容により補償の範囲は変わりますが、適用されれば火災保険の補償だけで 損害を受けた部分をもとの状態に戻すことができるのです。 具体的にどのようなケースで水災補償を受けることができるのか、事例を交えながら見ていきます。 まずは支払い基準ですが、これは大きく2つのケースが想定されています。 1つは「建物(家財)の保険価額に対して30%以上の損害を受けた場合」、 もう一つは「床上浸水、またが地盤面から45cmを超える浸水によって損害を 受けた場合」と定められています。

ここで一つ注意しておきたいのは価格と価額の違いです。 よく両者を混同してしまう方がいるのですが、意味はまったく違います。 価格とは分かりやすく言えば「プライス」のことで、売り手が付けた取り引きのための 値段を指します。 一方、価額は「バリュー」のことで、客観的に評価された金額を意味します。 値段が1000万円となっていても、第三者が500万円の値打ちしかないと 判断 すれば、価額は500万円となります。 例えば、大雨で100万円で購入した家具が被害を受けた場合、 価格は100万円だったかもしれませんが、中古で取引される場合は50万円の価値しかないとなれば、 50万円に対して30%以上、 つまり15万円以上の損害が生じていないと、補償対象にはなりません。 この辺、 勘違いしないように注意しましょう。「100万円で買ったのだから100万円を補償してくれ」 とはならないのです。

もちろん、前述した2つのケースに当てはまらない場合は適用対象外となり ます。 また一見、水災被害のように見えても対象外になるケースもあります。 例えば、「大きな地震が原因の津波で家が床上浸水した」という場合です。 もちろん、これも水災被害であることには違いないのですが、 そもそもの原因は地震です。土砂崩れについても、豪雨で発生した土砂崩れに ついては補償の対象になりますが、地震が原因で発生した土砂崩れは対象外です。 台風の際に強風で飛ばされた屋根瓦で窓が割れ、そこから吹き込んだ雨水で家財が 濡れたというケースも、強風がそもそもの原因だと見なされるため、 水災にはなりません。この場合は、風災補償の対象となります。

火災保険は非常に用途が幅広く、今回解説した水災以外にも、風災や雪災、 震災など、 さまざまな自然災害に対応しています。


◆『住生活新聞』2022年4月号(070号)より

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